ネットを活用して取引先を増やしたいが・・

ネットを活用したBtoBサイト活性についてのセミナーにお越しいただき、詳しい話が聞きたいということから2年以上に渡り継続的にご支援させていただいています。

大正14年創業の菓子元卸会社で、サイトを確認させていただいたところ、商品やニュース等のメンテナンスはほとんどされていない状態でした。

とは言え、中小企業のコーポーレートサイトの大半はほぼ同じ状態で、ネットに強い人材がいないことに加え、営業部門はあってもマーケティングを行う部門を置いているところはほぼ皆無、ネットを使ったブランディングや顧客獲得をしていきたいと思ってはいるけれど、ネットマーケティングとなるともう何をしていいのかわからない、そのために人員を配置することもできず頭を悩ませているところが非常に多いです。

コンテンツは社内にあり

取扱商品は、日本全国の地元で愛されてきたお菓子。

グリコや明治などのナショナルブランドは一切扱っておらず、営業メンバーが毎月全国を回って地元の有名無名なお菓子を発掘し、全国の百貨店やスーパーマーケットなどに提案していくという、個人的にも非常に興味深い営業形態でした。

商品は約800社で3万アイテムあり、そのほとんどは社長を含めた営業メンバーが足で探してきたと言います。

これ自体、膨大なコンテンツで、ある意味ドラマだというお話をさせていただいたのですが、経営層の方々は通常の営業活動でとりたてて話題性のあることとの認識はありませんでした。

私は、コンテンツマーケティングという言葉が広まる前からずっとコンテンツの重要性を訴えてきましたが、下手に金をかけてwebマーケティングを行うより、商品自体に力があり、営業さんの実体験も魅力的で、それらをまとめていくだけで訴求力のあるコンテンツとなり得ることを訴えていきました。

まさに「コンテンツは社内にあり」です。

社長もお話していて非常に気分のよい方で、地方で長く愛されてきた菓子を世に広めていきたいというコンセプトや、そのための営業体制にも非常に共感し、損得抜きでお付き合いしていきたいと思いました。

商品や仕入先、得意先は公開しないコンテンツマーケティング

ただ、話をすすめるうちに、商品や仕入先・得意先については、競合同士で熾烈な取り合いを行っているため、公開はしたくないとの意向でした。

ホームページ活性のためにはさまざまな情報発信をしつづけていくことが寛容なのですが、商品が出せないとなるとかなり難しいと言わざるを得ません。

そこで、コーポレートページからは見えないけれども、ネット上で必要な人には見てもらえるという、ある意味「秘策」を使うことにして了承をいただき、構築を進めていきました。

アクセス、リード獲得前年比270%増に

当初はアクセス、リード(顧客からの問い合わせ等)は伸び悩みましたが、展示会への出展情報やお菓子を紹介する動画などを少しずつコンテンツを継続して増やしていくことで、アクセスや問い合わせも徐々に増えていき、サポート開始から1年を経過した頃には、アクセス・リード獲得が、リニューアル前から270%以上になり、「webが営業の人員プラス1名以上の効果を生み出している」という嬉しい言葉もいただきました。

現在では基幹システムや営業管理システムなど、社内システムの構築に関しても、クライアントの立場でシステムベンダーと交渉、調整を行わせていただくなど、会社運営のさまざまな事項にも関わらせていただいています。