BtoB(企業間取引)のネット事業は発展途上
BtoCでは大きな成長を続けるネット市場も、BtoBはまだまだ始まったばかり。
企業の導入担当者の多くがネットで情報を得る時代になりましたが、多くのメーカーや卸業のホームページはそのニーズを満足させることができていません。
導入担当者の求めている情報を発信することはもちろん、社内に眠る営業資源を目覚めさせること、獲得できたリードをいかに営業部隊に引き継いでいくか、
問い合わせから成約まで長いリードタイムを要するBtoB事業をどう管理していくかなど、ネットだけではない部門を超えた会社全体の戦略が必要です。
ホームページで取引先は拡大できない?
BtoB企業の8割がホームページを所有し、半数が効果が出ていないと回答するアンケート結果が出ています。
(出典:IMJ Groupニュースリリース)
企業の導入担当者は56%がWebで情報収集Webの売上貢献度はBtoCの3倍
一方で、企業の導入担当者がインターネットを利用して自社のニーズに合った製品やサービスを探すのは日常的になってきています。
また、ネット専業でない事業者では、全事業の中でネットからの成約や販売に繋がる度合い(貢献度)は小売り(BtoC)の3倍、23.4%という調査結果も出ており、ネットへの取り組み方によって、事業を大きく拡大していく可能性を秘めています。
製品やサービスの導入担当者は何を必要としているか
多くの企業がホームページを持ち、情報発信をしていますが、それが果たして利用者(企業内で製品やサービスの導入、取引先を探している担当者)のニーズを満たしているかということを、まず取引先決定までの過程を整理していきます。
企業は常に新たな課題を抱え、その改善に何が必要かを模索しています。
製造業であれば、機材設備や材料の仕入先、製品に必要な部品の調達先、システム導入などが必要な場合もあります。
工程は大きく分けて、
1.社内課題の議論
2.導入計画
3.情報収集・コンタクト
4.提案の評価、パートナー選定
5.社内調整・パートナーの決定
の5つです。
さて、この中で導入担当者が一番苦労している工程はどこでしょうか?
答えは5の社内調整です。申請書類や稟議書類を作成し、関係部署や関係役員などの同意をとりつける工程に最も神経をすり減らしています。
導入担当者は、問題解決のために最もよい選択をして担当役員や経営者の了解をとりつけに行きます。
経営者は問題解決とともに、パートナーとなる会社の信頼性を重要視します。
一番よく聞かれるのは次の項目、
1.他社と比べてどこが選択のポイントとなったか
機能性、品質などは担当者の目に任されることが多く、他社と比べた専門性、先進性、サポート、継続性などについての説明を求められます。
2.他にどこが導入してるの?
事例や実績、その会社の持つ技術力やノウハウ、サポート体制なども必ず聞かれる項目です。
そして、経理側からは、
3.これ以上安くならないの?
導入の担当者も慣れてくると、他社見積との比較や当初の見積からの最終見積までの遷移を用意しておくなどで説得に努めています。
これらの導入担当者が苦労している説得資料がホームページに掲載されていることがネットで取引先を拡大していくための重要な要素となります。